コーヒーの美味しさを左右する炭酸ガス〜ボトルで販売するミカフェートの拘り〜

こんにちは、CREAです。

業界でコーヒーハンターと呼ばれている川島良彰さんをご存知でしょうか。

この方はミカフェートというコーヒー会社を設立し、代表取締役を務められています。川島社長の存在を知ったときは、ここまでコーヒーに拘りを持つ方がいるんだなぁと当時20代ながらコーヒーの魅力、コーヒービジネスの奥深さをひしひしと感じました。

私は一度だけお会いし直接お話を伺ったことがあります。それは神保町駅直結のところにあるミカフェート一ツ橋店のオープニングイベントに出席したときのことです。そこで川島社長のトークイベントがありました。

20人ほどの人数で実施されたためその場で出た質問なども丁寧に一つ一つ答えて頂きました。

その際も「そこまでしているのか!」と驚くことばかりでした。例えばミカフェートでは焙煎したコーヒー豆をボトルに入れて販売されています。それは、コーヒー豆から出る炭酸ガスを逃さないためです。

焙煎されたコーヒー豆は顕微鏡などで見るとハニカム構造と呼ばれる蜂の巣状(6角形の空洞の集合体)のような形になります。焙煎されるとコーヒーの旨み成分である炭酸ガスがこの壁に付着します。

よく「新鮮な豆」をペーパードリップで抽出すると、お湯に浸された挽き豆がドリッパーの中でドーム状に膨らむことがあります。これは上記の炭酸ガスがお湯によって押し出されたことによる現象です。

新鮮な豆と記載した通り、炭酸ガスは時間が経つにつれ自然と外に出てしまいます。スーパーなどのお店で袋に入った豆を見ると、パンパンに膨れた袋を目にすることがあります。実はこれは炭酸ガスによるものです。

そのため、膨れている豆は割と新鮮であると呼べます。反対に袋が萎んでいる状態は炭酸ガスが袋の外へ出てしまっている状況であると考えられます。

因みに、焙煎されたコーヒー豆を密封された袋で販売されている場合、必ずどこかに穴が空けられています。これは豆から出る炭酸ガスが放出した際に、袋が破裂しないよう販売先が対策を取っているからです。

実はここからも豆の管理に気をつけているかがわかります。

安い豆に多いのですが、袋の裏のつなぎ目に針穴を空けているケースがあります。(最近は技術の向上により少なくなってきましたが)これは炭酸ガスを外へ出して破裂を防いでいますが、外から酸素が入ってしまい酸化を早めます。そのため、香り成分が失われやすいなど購入者側には難点があります。

それに対し二重のフィルターが付けられているメーカーがあります。(わかりやすいように例として以下の写真を添付しましたのでご参考までに。)

下はスターバックスの豆ですが、袋の中央下部に円状の印があり6つの穴が空いています。一見、酸素も入ってしまうように見受けられますが、ここには2枚のフィルターが付けられており、破裂を防ぐため中の炭酸ガスは外に出るようになっていますが、そとの酸素は入らないという構造になっています。

下はアートコーヒーの珈琲鑑定士セレクションです。1枚目の写真では分かりにくいのですが、真ん中の(ブラック)「派」の下にフィルターが付いています。

下が拡大したものです。

こちらもフィルターが二枚付いており外から酸素が入らないように工夫がされています。

余談ですが、何度か焙煎されたコーヒー豆が真空パックで売られているのを見たことがあります。日に日に膨らめば問題ないですが、膨らまない場合それは炭酸ガスが出切った豆を真空しているのだと思われます。

話しをミカフェートへ戻しますが、ミカフェートの焙煎豆はこの炭酸ガスを逃がさず購入者へ届けるべく、高品質な豆をボトルで管理しています。

(ミカフェートについてはまたお店の紹介と共に書かせて頂きます。)

先述した通り焙煎された豆は炭酸ガスを放出し旨みが逃げていく。そして空気に触れることで酸化が進んでしまう。

そのため焙煎されたコーヒー豆はなるべく短期間で飲みきれる量を購入し、開封した豆は極力酸化しないように小さめの容器で保管することをお勧めします。

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