産地から理解するコーヒー豆の特徴
こんにちは、CREAです。
今晩はペルーのアチャマル村(オルキデア)のコーヒーを飲みながらパソコンに向かっております。
しつこくないすっきりした酸味、後味にも残る爽やかな香りが特徴的です。
最近は国だけでなく農園や製法、グレードなどを公開するスペシャルティコーヒーが人気ですよね。私もスペシャルティコーヒーが好きで特に定番ですがエチオピアのイルガチェフェ(コンガ農協)におけるナチュラル製法(ウォッシュド)を好んで飲んでいます。イルガチェフェは大枠で「モカ」なのですが、農協や精選方法まで分けることで、より安心かつ美味しく頂くことができます。お米でも「新潟県産コシヒカリ」という表記だけでなく、◯◯農園の〇〇さんが作ったお米など細かく表記されているものがありますよね。スペシャリティコーヒーはそれと似たような形です。
ワインも産地や年代物で味も価格も全然違いますよね。ワインも同じ果実からできているのに、あれだけプレミア価格がつく商品がある。コーヒーもそういう形でもっと普及すれば良いなと思います。
因みにイルガチェフェはスペシャルティコーヒーの先駆けとも言われており人気の高いコーヒー豆です。グレードは1〜5に区分けされ、スペシャルティコーヒーの多くはG1と表記されています。柔らかな酸味に柑橘系の爽やかな香りが堪りません。
今回は世界各地の豆の特徴を綴ります。
まず、コーヒーは赤道を挟む南北25度の間で主に栽培されます。(この地域をコーヒーベルトと呼んでいます。)
エリアは以下の通りで分類できます。
①南米
ブラジル、ペルー、エクアドルなど
②中米
コロンビア、メキシコ、パナマ、グアテマラ、ジャマイカ、ドミニカ、コスタリカなど
③アジア
インド、ベトナム、インドネシアなど
④アフリカ
エチオピア、イエメン、ケニア、タンザニア、ウガンダなど
この他にもコナコーヒーで有名なハワイや国内で栽培している沖縄のコーヒーなど、コーヒーの木を栽培している国や地域もありますが、生産量・輸出量共にごくわずかな量となっています。(これは地域的な環境も要因にありますが、産地の時価や人件費が高いことが主な要因となっております。)
次に産地では地域や気候の特徴によって精選方法もある程度分かれています。
(精選方法とはコーヒーノキから収穫したコーヒーチェリーの果肉やミューシレージ(粘液質)、パーチメントを取り除き生豆のみにするための工程。)
①非水洗式(ウォッシュド・ナチュラル)
⇒果実をそのまま天日乾燥(機械乾燥の地域もある)させて、果肉などを一気に脱穀(剥ぎ取る)する工程。
ブラジル、インドネシア、エチオピア、ベトナムなど(カネフォラ種に多い)
②水洗式(アンウォッシュド、アンナチュラル)
⇒果肉、そしてミューシレージを取り除き水洗を行う。その後、天日乾燥させて脱穀する工程。
コロンビア、グアテマラなどの中南米、タンザニアなど。
その他にもパルプドナチュラルと呼ばれる果肉だけを取り除いた後にすぐ乾燥させる精選(ブラジルの一部)や、インドネシアのスマトラ島やスラウェシ島で見られるスマトラ式といった精選方法などがあります。
地域では気候や標高、雨季の違いによって、そして精選方法の違いからコーヒー豆は味が異な流のです。
産地によるコーヒーの特徴(アラビカ種)
①南米・非水洗式
⇒ブラジル
柔らかな苦味と程よい酸味
②アフリカ・非水洗式
⇒エチオピア、イエメン(総称してモカ)
フルーティな香りと柔らかい酸味
③中南米・水洗式
⇒メキシコ、グアテマラ、エルサルバドル、ホンジュラス、ペルー、ブラジル、コロンビア
甘い香り、すっきりした酸味と苦味、後味爽やか
(コロンビアはしっかりした酸味で風味が強い)
④アフリカ・水洗式
⇒タンザニア(キリマンジャロ)、ケニア、エチオピア
しっかりした酸味、コクがあり風味が強い
⑤アジア・水洗式
⇒インドネシア
味のバランスが良い。(悪くいうとあまり特徴がない)
⑥インドネシア(マンデリン)・スマトラ式
柔らかい苦味とコク(種類のよって味が濃く苦味が強い)
今回例に上げていませんが、カネフォラ種(ロブスタ種)は苦味が強く、独特の香ばしい香りがあります。
悪い表現で口に残るような苦味と穀物のような鼻につく香ばしい匂いが特徴的です。
そのため、近年カフェなどに流通している豆のほとんどはアラビカ種となっております。
(カネフォラは単価が安いことから缶コーヒーなどに使用される傾向にあります。⇒大量の砂糖やクリームと混ぜてしまえば嫌な苦味や香りも消せるため)
また、カネフォラを多く栽培しているベトナムではミルクとして煉乳を入れるベトナムコーヒーが主流です。これもカネフォラの悪い部分を消す働きをしていると言えます。(サンマルクや上島珈琲店でベトナムコーヒーのメニューが見受けられます。)
また、よくモカブレンド、ブラジルブレンドといったようにブレンドコーヒーを見かけることがあると思います。
これは、例えばモカブレンドにはモカの香りや酸味の特徴は活かしつつ苦味のある豆を混ぜてバランスを取ったり、単価の高いモカに少し原価の安い豆を入れて販売価格を抑えたりしているためです。
ただし、ブレンドの豆に冠の名前を付けるためには条件があります。
それはその豆を30パーセント以上使用するということです。
モカ30%、ブラジル20%、ホンジュラス20%、キューバ10%、エルサルバドル10%、ベトナム10%であればモカブレンドと唄えます。
但し、ブレンドの定義を悪く使用しようと思えば、アラビカ種のモカ30%にカネフォラ種のベトナムを70%使用していたとしてもモカブレンドと表記する事が出来ます。
次回は同じ豆でも味を左右する焙煎についても書きたいと思います。
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