驚異の100円コーヒー 〜コンビニコーヒーは最高に美味しいのか〜
こんにちは、CREAです。
今や当たり前となったコンビニコーヒー。
私も出かける前にコンビニに寄るとついつい買ってしまいます。
ドライブの際、ゴルフに行く時、釣りに出かける時など、気づけば車のドリンクホルダーに当たり前にコンビニコーヒーがセットされるようになりました。
個人的にあまりコンビニを利用しない私ですが、コンビニコーヒーにより私自身コンビニ(主にセブンイレブン)の利用率も増えたと思います。
そして、ついコーヒー以外の他のものも買ってしまいます。
これこそがコンビニ各社の狙いである「ついで買い」なのでしょうか。
私自身も愛飲しているセブンカフェですが、世間が騒ぐほど美味しいコーヒーなのでしょうか?
今回はコンビニコーヒーが最高に美味しいと誇れるコーヒーなのかを説きたいと思います。
美味しいコーヒーは世の中に沢山ある
さて、日本の人々の生活にすっかりと馴染んだコンビニコーヒーですが、なぜ世間からあんなにも美味しいと評価されるのでしょうか。
嗜好品なので一概には言えませんが、そもそも世の中には感動するような美味しいコーヒーが沢山あります。
有名なカフェで提供しているスペシャルティコーヒーやカップ・オブ・エクセレンスなどの付加価値のあるコーヒー に始まり、街中にある個人店のカフェでも欠点豆(黒豆、未成熟豆、貝殻豆など)をハンドピックで取り除き、非常に美味しいコーヒーを提供しているところは多々あります。
一般的に敬遠されがちな味覚である「酸味」や「苦味」も、品質の高いコーヒーの酸味や苦味は後に残らず癖になる味わいです。
個人的にはパナマ産のゲイシャの酸味やインドネシアはマンデリンの苦味などがそれに当たります。
そして、そういった豆を展開するカフェは豆の等級(グレード)に止まらず農園まで公表しています。
コンビニコーヒーはスペシャルティコーヒーではない
では、セブンイレブン筆頭に展開されているコンビニコーヒーも同等のクオリティとなるコーヒー豆を使用しているのか。
実はコーヒー豆は最高級と言えるものではありません。
勿論、コンビニ各社が従来の安かろう不味かろうといったフレーズのように安易に安い豆を使用している訳ではなく、大手メーカー・大手商社を挟んでそれなりの品質のものを仕入れているようです。
そのため、ファミリーレストランのドリンクバーにあるコーヒーよりも高いクオリティの豆であることは間違いないですが、先述したような産地まで指定した単一のストレートコーヒーよりは劣る豆と言えます。
コンビニコーヒーが選ばれる要因
コンビニコーヒーが選ばれる要因として主に二つの理由が挙げられると思います。
①一杯ごとに豆から抽出。
一般的にコンビニコーヒーは、顧客がコーヒーをレジで購入すると店員からカップを渡され、顧客自らがカップを機械にセットし抽出ボタンを自らで押します。
ボタンが押されると機械上部に入っているコーヒー豆がミルで挽かれその場でドリップされます。
実はこの一杯抽出こそが美味しいコーヒーの秘訣です。
マクドナルドを例に挙げて説明したいと思います。
コンビニコーヒーが浸透する以前、「マクドナルドのコーヒーは美味しい」と言われている時期がありました。
マクドナルドのコーヒーは複数杯分を抽出しデカンタに溜めどりします。
コーヒーのオーダーがあるとコーヒーが予め淹れられたデカンタからカップに入れるシステムです。
コンビニコーヒーが浸透した以降もそのスタイルは変わりません。
コンビニコーヒーが浸透した頃、当然マクドナルドのコーヒーの利用数は下がりました。
するとデカンタに溜めたコーヒーはいつまでもお客の手元には届かず店内で保温され続けます。
そのため、少しずつ酸化が進み、香りは劣り味は悪くなります。
結果、マクドナルドのコーヒーは不味いというイメージが染み付いてしまいました。
同じような例として、結婚式の打ち合わせやホテルで提供しているコーヒーも、予め挽かれた豆を予めまとめてドリップしているため、お客さんの手元に届く頃には酸化しており、つい砂糖やミルクを淹れたくなってしまうのです。
話を戻しますが、コンビニコーヒーは酸化しないよう機械にコーヒー豆をそのまま入れます。そしてオーダーが入ると豆を挽くところから始まります。特にセブンイレブンは国産の富士電機製のマシンを使用し、AGFやUCCとの共同開発したコーヒー豆を使用しした拘りようです。
そのため、香り豊かで出来たてのコーヒーを楽しむことができるのです。
この一杯ごとにその場で抽出するスタイルというのが美味しさの秘訣となっています。
②ワンコインで飲める出来たてコーヒー
上記で一杯ごとに抽出する重要性を述べてきましたが、一杯ごとに抽出するカフェも沢山あります。
但し、ご存知の通りそういったコーヒーを中々100円で飲むことはできません。
安くとも200〜300円はするものです。
そう考えるとコンビニコーヒーは一杯どりの出来たてで美味しいコーヒーを破格で飲むことができます。
大手のコンビニを例に挙げればセブンイレブンのセブンカフェ、ローソンのマチカフェ、ファミリーマートのファミマカフェを筆頭に各社がコーヒーを100円にて展開している今日。
美味しいコーヒーの基準は100円のコンビニコーヒーとなっていることは認めざるをえません。
つまり、「コンビニコーヒーよりも美味しいか」「100円よりも高いか」が人々の目安になっていると言えます。
人々は手軽に飲める美味しいコーヒーを求める。
まとめとなりますが、世の中には最高級に美味しい珈琲は沢山あります。
しかし、それらのコーヒーは100円で飲むことはできません。
では、1,000円以上するコーヒーをどれだけの人が求めるか。
私はコーヒー業界で仕事をしておりますので、様々なカフェを巡りって美味しいコーヒーを日々探求しています。
ですが、国民の平均値を図ると美味しい珈琲を求めているが安さも重視したいと考えるのが一般的です。
その一般的な需要を満たしているのがコンビニコーヒーであることから、あのクオリティのコーヒーを100円で飲めるというのは確かに最高級ではないですが早くて安い美味しい「最高のコーヒー」であると言えるのだと思います。
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