ファーストウエーブを牽引した珈琲館のコーヒーとは
こんにちは、CREAです。
早速ですが今日は珈琲館についてのレビューです。
珈琲館は私が小学生の頃、よく父に連れて行ってもらったという個人的には思い出の深い喫茶店です。
当時、砂糖やミルクを入れずコーヒーをそのままで飲むことが凄く大人に見えたのを鮮明に覚えています。
そして、ちょび髭のおじさんマスターが淹れる珈琲が懐かしいです。
その頃の私は決まって「カフェオレとパンケーキ」でした。
それから20年ほど経ちますが、今でも年に数回足を運ばせてもらってます。
今年で設立から50年が経つそうです。
今日はその歴史と共に珈琲館をご紹介致します。
珈琲館とは
まずは珈琲館とはというところから入りたいと思います。
入ったことが無い方でも、この緑の枠に挟まれた珈琲館の文字が書かれた看板を見たことのある方も多いのではないでしょうか。

結構、駅の近くに店舗を構えていたりするので、目立つほどでは無いですが人目につきやすく分かりやすい店構えです。
2020年5月現在で29の都道府県に店舗を展開し270店舗少々を構えています。
全国展開では無いんですね。もっと各都道府県に展開しているものだと思っていました。
しかしながら店舗数はフルサービス事業形態の中ではコメダに次いで業界2位。
凄いですね。
歴史としては1970年創業で第一号店は専大前本店(東京都千代田区神保町3丁目)。調度、今年で50年経つようです。
私の珈琲館歴は25年ほどなので、私が身をもって体験している期間は半分ほどの歴史しか無いようですね。
スターバックスが日本に上陸したのが1996年ですから、個人店ではなくコーヒーチェーンとして君臨しているカフェや喫茶店としては早いデビューを果たした歴史ある会社だと言えます。
因みに上島珈琲は1958年に第一号店を博多に、ドトール系列のカフェコロラドは1972年に横浜に一号店を構えています。
上島珈琲の創業自体は1933年と早いですが、1店舗目の展開は珈琲館とほぼ同時期ですので、国内企業のコーヒーチェーン展開としては、この三強が早くから喫茶店のチェーン展開に取り組んできたと言えます。
1970年代と言えば、この頃は第一のコーヒーウェーブとして、喫茶店が軒並み増えた時代です。それまであった「コーヒー」という一括りの飲み物が「ブルマン(ブルーマウンテン)のコーヒー」や「キリマン(キリマンジャロ)のコーヒー」「モカのコーヒー」というようになり、人々はコーヒーの違いを楽しむようになりました。
珈琲館はこの時代の創業ですしコーヒーブームの火付け役とも言え、ファーストウェーブに乗って会社を大きくしていきました。
その後、1990年代前半にバブルは崩壊し大不況時代へ。
そして、追い打ちをかけるように1990年代後半にセカンドウェーブとしてスターバックスやタリーズが日本に初上陸し大流行します。
このバブル崩壊とセカンドウェーブの中でも生き残った珈琲館は本当に凄いと思います。
それからは、少し慌ただしくなり2008年には上島珈琲が株の大半を取得し子会社化。ユーシーシーフードサービスシステムズ株式会社と統合しUCCグループへ。
2017年には焙煎工場を手放しました。
現在は投資ファンドのロングリーチグループが珈琲館事業を買収し、2018年より珈琲館株式会社として独立しています。
珈琲館のコーヒー
珈琲館がメニューの一番に持ってくるコーヒーは炭火珈琲です。
これは昔から変わっていないように思います。
炭火で焼くことによって起こる香ばしさと深いコクは今でも拘りの商材となっているようです。
そして、
バランスの取れた「珈琲館ブレンド」
軽い口当たりでソフトな苦味の「アメリカン」
柔らかい甘味を持った「陰干し珈琲」
熟成された上品な酸味の「完熟珈琲」
ここに炭火珈琲を加えた5商品がオーソドックスなコーヒーのメニューです。
その他にもグレードを意識した
マンデリンG-1
キリマンジャロAA
エチオピア モカG-2
などの商品やカフェインレスコーヒーもあります。

今回はパンケーキと炭火珈琲をセレクト。
パンケーキは専用の銅板でオーダー毎に一枚ずつ丁寧に焼き上げるというトラディショナル・ホットケーキ。このシンプルな昔ながらのホットケーキは、珈琲館ファンが愛する看板メニューですね。

注文してから品物が席に届くまでの間のお供はiPhoneとiPad。
昔、子供の頃に見たサラリーマンを中心とした大人のイメージは新聞を読みながらコーヒーを飲む姿で、子供心ながらに大人になったら自分もそのようになるのかなと思っていましたが、20年後の今の時代はスマホ一つあればなんでもできる便利な世の中ですね。
今から20年後もガラッと変わっているのでしょうか。
などと考えていると運ばれてきました。

まずはコーヒーから頂きます。
ふと気付いたのですが珈琲館の入り口の看板にはCOFFEE-KANって書かれてましたけど、マグカップとシュガーにはKOHIKANって書いてあるんですね。
元々の表記はKOHI KANだったのでしょうか。
最近は海外からのインバウンドも多いと思うのでCOFFEEKANの方が分かりやすいですね。

コーヒーカップを近づけると炭焼きの力強く香ばしい香りが広がります。
酸味は少なめで深いコクと後味に程よい苦味が広がります。
苦味はキレもあるので、後に引かないところが良いですね。
因みに炭火珈琲の楽しみ方として珈琲館では次の三段階の飲み方をおすすめされています。
①まずはそのまま。
②リッチミルクを入れてマイルドに
③ブラウンシュガーを入れて程よい甘みを
この飲み方は後から知ったため、私は全てブラックで飲んでしまいました。
こちらは次回の楽しみとしてリベンジしたいと思います。

ホットケーキも頂きます。
写真の上にあるものはアイスクリームではなく生クリームですね。
そして、メープルがオプションで付いてきます。
その他、お願いすればアイスやチョコクリームなどのトッピングもできます。
個人的にはシンプルにバターのみ。途中からメープルも一緒にという食べ方が好きです。
最近、色んなパンケーキが存在しますが、珈琲館のホットケーキは昔ながらで安心する味です。

余談ですが、アレンジコーヒーとしてバニラアイスを乗せたフローズンドリンクのモカフロスティやチョコクリームをのせたショコラーノ、ホイップクリームを乗せたウインナーファンタジーなどもありますので、コーヒーが苦手だけど甘いものなら飲めるという方であれば珈琲を楽しめます。